プロジェクトに至った経緯
私はただの1女子大生です。
エチオピアの首都アディスアベバにいます。
月に4,5回の停電と断水がありますが、普通の生活ができています。
(もちろん停電と断水の二大攻撃により4日お風呂に入れなかったときの辛さは・・・
その時は毎日おしりふきで体を必死にふきました。笑)
最近では先進国さながらの電車も走り始めました。
(写真左)
私は小学生の頃に見たアフリカの写真に衝撃を受けてから、
アフリカに対してずっと興味を抱いてきました。
いつかはアフリカに行ってみたい。
アフリカの国のために自分ができることはないかなと思い続けてきました。
そしてアフリカ最貧国のエチオピアで教育系のインターン活動をするため
ここに来ることを決めました。
来る前のイメージは子供たちはまともに学べていないだろう、
大きな夢も描けてないんじゃないかな、
何かしてあげよう、教育教材とか供給できたらなあ・・・
そんな上から目線で私はここに来ました。
しかし実際に来てみたら、たくさんの公立、私立校があるのです。
子供達の多くは揃いの制服を着て学校に通っています。
英語もほとんどの生徒が話せます。(公用語はアムハラ語)
それぞれの生徒が素敵な夢を持っていて、その夢に向かってひたむきに努力しています。
私は何かをしてあげよう、と思ってここに来たけれど
自分にできることは何もない気がしました。
確かに一人の大学生が数か月でできることは本当に限られています。
私にはエチオピアの地方に行って、整っていないインフラを整備することはできません。彼らの生活を劇的に変えるお金も、力も、能力もありません。
でも、たった三か月しかないから何もできないと思いたくもありません。
自分にできることは何かと必死に考えました。
集団塾の講師を三年間続け、滋賀県のトップ講師として
講師向けに講演させてもらった経験があります。
数学の授業をやらせてもらえないかと思い、自ら新しい学校を訪ねましたが
教科書を見て撃沈しました。
日本とカリキュラムは全く異なり中学2年生と高校3年生の内容が混在しているのです。そもそも私は文系なので数3Cは教えられません。
ましてや英語でなんて用語がわからない・・・笑
そして、数学課の主任には
「君は15歳くらいに見えるから、威厳がなくて授業が成り立たないだろう」
といわれ、図書館での質疑応答のサポートに回ることになりました。
他に私にできることはないか。
図書館で新しく仕事をさせてもらって気付いたのは、
Grade6(日本の中学生くらい)以上の子供しか図書館を利用できないこと。
そして、図書館には日本の小学1年生から5年生までが読む本が一冊もなかったことでした。(ちなみに子供たちによって盗まれたらしいのですが・・)
これなら私にもなにかできるかもしれない、そう思いました。
エチオピアの子供達はアムハラ語より先に英語を学びます。
(エチオピア人にとってもアムハラ語の読み書きは苦痛なんだそうです。笑)
アルファベットのほうが簡単で読みやすく、
Grade1,2の子供達はアムハラ語の書き方読み方は習いません。
Grade3になってからアムハラ語の授業が始まります。
じゃあ、Grade5以下の子供達のための初等教育用の絵本を作ろう。
せっかく作るなら、子供たちにチャイナ以外の国を教えたい。
私は毎日チャイナと呼ばれています。それも吐き捨てるような口調で。
(インフラ関係に中国は莫大な投資を行っているのですが、
そのやり方や質をよく思わないエチオピア人もいるようです。)
できることなら今までにない絵本で、且つ一回限りの提供にならない方法で。
そこで、サイトを立ち上げ日本の美術大学生を中心に
日本文化を取り入れた絵本の作成を依頼。
世界各国の親御さんが絵本をダウンロードできる仕組みを作り、
このダウンロード代金の40パーセントを絵本製作者の収入に、
60%を製本費用に充てることで持続可能性にも重点を置きました。
ただもちろん今は始まったばかりで絵本の本をダウンロード収入も足りないのが
現状で寄付金を募っている状態ですが・・・
もし皆さんから少しでも子供たちの笑顔のためにお力を借りれるのなら
Donationページから、もしくはお問い合わせをお待ちしています。
さて、かなり前書きが長くなりましたがこれが
このプロジェクトに至った経緯と内容です。
今回は最初のテスト期間として、400冊の日本文化を取り入れた英語絵本を
無償提供するため活動を進めています。
私は幼児教育は有能な人材育成に大きな影響を与えると考えています。
世界経済が急速に発展し、英語は世界で活躍するためには
必要不可欠な最低限の要素になりました。
日本を含め、エチオピアなどの英語を第一言語としない国の子供達すべてに
私達の英語絵本は価値あるものになると思っています。
そして、ものの名前や数字など一般的によくある英語絵本ではなく、
絵本製作者の国の文化を色濃く反映させた絵本にすることで
英語圏の子供達にも異文化理解を深めるといった価値を創造します。
絵本を読んだ世界中の子供達に笑顔が届き、
いつか彼らが夢を抱絵本で見た世界で活躍してくれることを願っています。